リノベ暮らし学校・第5回「インテリアと家具」

平成28年10月22日(土)第5回講座レポート

第5回のリノベ暮らし学校は、「インテリアと家具」をテーマに講座を行いました。今回の講座に30名以上の方がお越し頂きました。

まずは、一級建築士事務所MUK代表・村上あさひさんから「自分に合った収納リノベとは?」のテーマでお話をして頂きました。
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村上さん自身が「収納リノベ」を考えるヒントとして利用している、住まい手の情報を把握するために用いている「すまいめも」とを紹介して頂きました。これには、これまで住んできた住居や規模、家族構成などについて記入するのだそうです。さらに所有している家具や家電の数、またそれにどれ程愛着があるかなども記入することで、新居に必要な収納の大きさが把握できます。

「収納リノベ」とは、家の間取り変更などのリノベーションと同時に収納を造り付けでつくることを意味し、メリットとして建物本体の素材と同一の素材で造ることができるため、空間に統一感が出ます。また、災害時の転倒の恐れがなく、掃除もしやすくなります。完成後には家具をたくさん買う必要がないため、気に入った家具に予算をかける事が可能となるのです。
ポイントとしては、家族構成の変化に合わせて収納の用途を変化させる事や、手持ちの家具の活かし方を考えることだそうです。また、部屋数を減らしても必要であれば収納を確保する必要はありますが、収納が多ければ良いという事ではないのだそうです。手持ちのものを全ておさめようとはせず、リノベーションをきっかけに手持ちのものや暮らしを見直すことも重要だとおっしゃられていました。

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続いて、graf取締役でありプロダクトデザイナーである松井貴さんから「暮らしをかたちづくる家具」のテーマで、家具についてお話をして頂きました。
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松井さんは、アンティーク家具の修理を行うアルバイトをしていた仲間と共に、有限会社decorative mode No.3を1993年に創立しました。97年頃まではカフェを借りて自身たちが造ったものを持ち寄り、展示会を行っていたそうです。後に、grafと言う店舗名でカフェ展開をすることになり、会社名よりもカフェの名前で知られるようになりました。

graf設立当初に販売していた3/6シリーズの家具は積層合板を用いており、3/6板(909mm×1818mm)の1枚の板から2人掛けの椅子一脚を造ることを考えたのだそうです。座面にはウレタンフォームを使用し、見た目と座り心地のイメージがかけ離れないことをいつも心がけているとのことです。板を曲げるのは機械で量産も可能ですが、grafでは一つ一つ手作業で行っています。木型は昔、南堀江にいた頃、隣に造船業をされている店があり、その方に造って頂いたものです。
ダイニングテーブルである「ワークテーブル」を考えた2009年当時、ご自身が結婚し、他の人との暮らしをはじめることで家具の選び方が変化したそうです。それまでは家具を道具と捉えていたが、暮らしの中で直接体に触れる場所と考えるようになったそうです。「ワークテーブル」は日本の基本的な住居の大きさも考え、天板の伸縮が可能です。また、食事や仕事、勉強、家事、趣味といったあらゆることをこの一つのテーブルで行えることが特徴です。多少傷が付いても目立たない無骨なデザインにし、アルダーという無垢の木材とスチールを用いたのはこれが理由です。
2011年当時、震災があり、「集う」ということを考えて丸テーブルをデザインしたそうです。丸テーブルであればどの方向からでも人が入る事が可能であるからです。
grafの家具はすべてにおいて、人が無意識に手に触れる部分に気を遣い仕上げを施しているそうです。

これからは自分自身を取り巻く物に対して、さらに本質的な物を求めていく時代になると感じていると言われています。食べることや、眠ること、家族や友人と過ごす時間といった精神的な部分がさらに豊かになるものが求められ、それに必要となる家具は決して派手なものではなく、シンプルな物が自分自身を高めてくれる、とのお考えです。そういったものが人の行動ややりたい事を浮かび上がらせてくれるのだそうです。
最後には、長い年月をともにすごすパートナーとして家具を選んでみるのが良いとアドバイスを頂きました。

講座終了後、今回で「リノベはじめるコース(1~5回)」が終了でしたので参加者の皆さまと、dining cafe SQUAREでバーベキューをしながら交流会を行いました!
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今回もたくさんのご参加を頂きありがとうございました。