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住まいの中に庭の緑を取り込む暮らし
 


居住者構成 / ひとり | リノベーション実施面積 / 60.60m² | 既存建物竣工年 1982年 | リノベーション竣工年 / 2004年 | 設計・施工者 / 村上あさひ、羽根建築工房
オーナー写真

村上昌子  PROFILE

勤務先が変わったことをきっかけに、生まれ育った大阪市内から35年前に泉北ニュータウンに移住。当初は村上さんの両親と祖母、夫、2人の子どもとともに2世帯7人家族で暮らす。夫婦で快適 に老後を過ごすべく、住み慣れた家を13年前にリノベーション。リノベーションを手がけたのは娘 の村上あさひさん。大好きな庭を眺めながら、移り変わる季節を感じて充実した毎日を送っている。

> 泉北に住むようになったきっかけを教えてください。

村上:大阪市内で生まれ育ち、結婚後両親の家のそばで住んでいたのですが、仕事の勤務地が堺に 変わるということで。ちょうどその時いまの住まいの土地分譲がまって、当選したんです。そこで 私の両親と祖母、夫と2人の子どもとともに移ってきました。玄関とお風呂は共同の2世帯住宅で、 家族7人での暮らしがスタートしました。

> 13年前にリノベーションされたきっかけは?

村上:祖母と両親が順に亡くなって子どもたちも独立し、私たち夫婦は2階で暮らしていたんです けど、老後を考えて自分たちが暮らしやすいように変えようということで。
村上あさひ:ちょうど私が勤めていた建築事務所を辞めて独立するタイミングもあったのですが、 両親の退職後の暮らしを見据え、リノベーションするなら今だ、と定年退職する数年前にリノベー ションを提案しました。

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村上昌子さん(右)と、リノベーションの設計を手掛けた村上あさひさん(左)。

> どの部分を、どのようにリノベーションしましたか?

村上あさひ:1階は玄関と和室以外はすべて手を入れました。一番のポイントはキッチンとリビン グ部分です。家族が一番使い、集う家の中心部なのに暗くて狭かったんです。そこでキッチンと隣 の部屋とを仕切っていた押入れをとりはらって、キッチンとリビングがひと続きの空間になるよう に設計しました。それまで家具も多かったんですが、なるべく物を減らし、作り付けの家具を適宜 設けて、便利ですっきりした空間となりました。
村上昌子:家具の奥行きがちょうど良くて、本当に使い勝手がいいんですよ。

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キッチンのリノベーション前の様子。隣家と接しているため窓を有効に活用できない状態だった。
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リノベーション後。かつて出窓だったスペースは天井まですりガラスを入れて窓に変えました。

> 随所に工夫がありそうですね。

村上あさひ:出窓だった部分は隣家も接近していたので思い切って壁にし、ガスコンロを設置して 明かりとりの窓を設けました。父も母も料理をすることが好きなので、2人でキッチンに立てるよ うに調理台を壁に向けず、I型シンクにしています。リノベーション前のキッチンでは庭に背中を向 けるようにシンクがあったので、庭を見ることができなかったのですが、リノベーション後は調理 をしながら庭が自然と目に入ってきます。
村上:お皿を洗っていても野鳥が庭に来たら慌てて双眼鏡を取り出して見たりして。庭では山野草 を育てているので、森の中で過ごしているみたいな気分になるんですよ。それにキッチンが本当に 明るくなりました。ここをリノベーションしてすぐのとき、朝2階から降りてきて明るくてびっく りしたんです。窓は小さいのに、ちょうど朝日が射して東を向いているんで「寝る前に電気を消し 忘れた!」と勘違いするくらい。設計の力で暗かった部屋がずいぶん明るくなったと思います。

リビングから眺めた庭。秋明菊やツワブキなど、山野草をたくさん育てている。

> どのように家を楽しんでいますか?

村上昌子:人を呼びやすい環境になったので、元同僚を先生に招いて友人たちと世界史の勉強会をしたり、書道の先生を招いて書道の会などしています。その後みんなでご飯を作って食べる宴を持つのが楽しいんですよ。泉北は駅から家までの緑道でも自然の移ろいを感じることができて、本当にいい場所。大阪市内から越してきて、無事に子育ても終え振り返ってみると、同世代の子供たち も多くて本当によかったなと思っています。でもいまは高齢者ばかりの街になっているので何とか
活性化の手だてが欲しいと思います。

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キッチンの奥にあるストックルーム。「買い置きの食品や調味料、常時使用しない調理器具など 目につかずに便利に収納できます。このたった1畳分がとても気に入っています」と料理好きの村上さん。